第三の時効 2007/2/26読了。 横山秀夫氏の作品は『陰の季節』『動機』に続いて3冊目読了です。この作品についてはもういろいろ言われ尽くされています・・・曰わく、D県警シリーズに代表される「管理畑」ものを得意とする横山氏が初めて第一線の刑事たちを主…

神様のパズル 2007/2/23読了。 「第3回小松左京賞」受賞の本作。「人間に宇宙は作れるか」をテーマにディベートするはめになった大学のゼミ生たち。ゼミ生が宇宙論や物理学史を（極々簡単に）学んでいくので、イーガンなどに比べたらわかりやすいですが、各…

回転翼の天使―ジュエルボックス・ナビゲイター 2007/2/21読了。 社長一人、主任パイロット一人の民間ヘリコプター運用会社「ジュエルボックス・ナビゲイター社」に、（仕方なく）勤めることになった夏川伊吹（CA志望者）の物語。いつもはグータラだけど本当…

孔雀狂想曲 2/20読了。 下北沢の骨董屋、雅蘭堂主人・越名集治の出会う骨董品にまつわる物語を描く連作短編ミステリです。北森鴻氏の骨董業界を扱った話としては『狐罠』に始まる「旗師・冬狐堂シリーズ」が有名ですが、こちらは幾分“表舞台”側と言えるでし…

伝奇城 2/19読了。 朝松健、えとう乱星両氏による伝奇時代小説アンソロジーです。記述師は普段アンソロジーは買わないのですが、本書を古本屋で手にとったとき、伝奇に関する評論や「伝奇時代小説年表」、編者両氏による「伝奇放談」などが見えたので即購入…

夜明けのヴァンパイア 2/14読了。 映画『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』の原作です。実は映画は観たことないんですが・・・。ヴァンパイアを退廃的に描く代表的作品でしょうか。心の赴くままに人間を狩るヴァンパイア・レスタトと、その“闇の子”にし…

太閤暗殺 2007/2/6読了。 題名通り、太閤秀吉暗殺を依頼された大泥棒・石川五右衛門と、依頼主で関白秀次の重臣である木村常陸介、防ぐ側では、京都所司代・前田玄以、さらに石田三成、この4名のそれぞれの視点から描かれるミステリです。時代設定を昔にして…

ダ・ヴィンチ 2007年 03月号 [雑誌]『ダ・ヴィンチ07.3月号』より 『不健全な精神だって健全な肉体に宿りたいのだ』菅野彰 角川文庫『ツ、イ、ラ、ク』姫野カオルコ 角川文庫『秘密の花園』三浦しをん 新潮文庫『エトロフの恋』島田雅彦 新潮文庫『刺青白書…

白いへび眠る島2007/2/3読了。古い因習が色濃く残る故郷の離島、13年ぶりのお盆の大祭、“不思議”を見てしまう主人公の青年、実の兄弟よりも強いつながりを持つ“持念兄弟”・・・クトゥルー読んだあとだと・・・なんか起きそうでドキドキですね。故郷に抱く複…

クトゥルー神話事典 第3版 2007/1/31読了。 前から探していたのですが、新版がでたとのことだったので即購入。ブックオフじゃ全然見かけませんもんね。クトゥルー神話の用語辞典、主要物語辞典、作家辞典の三部構成。村上龍もクトゥルーもの書いてるんですね…

レックス・ムンディ 2007/1/25読了。 レイライン、カタリ派、シオンの使徒、イエスの血統・・・伝奇ワードがわんさか出てきます。『書店風雲録』にも、ラテンアメリカ文学が流行する以前に全ての作家の顔写真と名前とを一致させた、というエピソードで登場す…

書店風雲録 2007/1/17読了。 文庫化に伴い、再販制度に従って購入しました（・・・。）ご存知ジュンク堂池袋店副店長・田口久美子氏のリブロ時代を振り返る記録。リブロ開店が1975年ですから、30年近い書店史が語られます。西武グループのトップ・堤氏やその…