2006-01-01から1年間の記事一覧

読了本ストッカー:SFとしても良作です!……『 月に繭地には果実㊤ 』

月に繭 地には果実〈上〉福井晴敏幻冬舎文庫2006/4/19読了。ターンエーガンダムのアナザーストーリー。さすが富野監督フリークの福井氏だけあって、文章も激似!中学生くらいのとき富野監督の小説が好きで、ファーストガンダム、Zガンダム、逆襲のシャア、…

読了本ストッカー:なぜその島には誰もいなかったのか?……『非在』

非在鳥飼否宇2006/4/18読了。全ての伏線をもれなく回収する素晴らしい本格ミステリ。有栖川有栖氏の『海のある奈良に死す』に続いて人魚ネタですが、勉強になるなぁ(笑)。鳥飼氏の作品はバカミスに選ばれていた(『本格的』だったでしょうか?)ことで知っ…

読了本ストッカー:男の読者がどこまでついていけるか・・・『たまゆらの鏡』

たまゆらの鏡―大正ヴァンパイア伝説 六道ヶ辻栗本薫角川文庫2006/4/13読了。BL方向(?)に舵を切っていましたが、ようやく伝奇小説じみてきました(笑)、「六道ヶ辻」シリーズ。もはや○○はデウス・エクス・マキーナ。物語を総て終わらせてしまいますね~…

読了本ストッカー:「おんなしょうぐん」じゃないよ!……『女将軍伝』

女将軍伝4/12読了。中国史上、正史列伝中に唯一名を残す女将軍「忠貞侯太子太保都督秦夫人・良玉」の生涯を描く小説です。解説は当然(?)田中芳樹氏。ちなみに『おんなしょうぐんでん』ではなくて『じょしょうぐんでん』です。読書中に「おんなしょうぐん…

読了本ストッカー:進化していくバーのハイテク設備が気になる・・・『新・世界の七不思議』

新・世界の七不思議鯨統一郎総元推理文庫4/12読了。 本作での七不思議とは「アトランティス大陸」「ストーンヘンジ」「ピラミッド」「ノアの方舟」「始皇帝」「ナスカの地上絵」「モアイ像」の七つ。私の七不思議初体験(?)は『ぼくのミステリー新聞』とい…

読了本ストッカー:コメントに困る!・・・『月魚』

月魚 (角川文庫)著者:三浦 しをん角川書店(2004-05)2006/4/11読了。 え~と、まぁ主人公二人の関係性についてはつっこまない&深く考えないとして・・・古本に関する話が面白かったでございますな。直木賞受賞されて、今後の活躍も期待です。三浦氏は、土屋…

新規開店しました!

これまでセブン&ワイで営業していた「記述師文庫堂」ですが、この度ブログに移ってまいりました。引き続き、私の読了本を記述していきたいと思います。それに加えて、版元営業や書店のことも書いていけたらと思います。それでは、宜しくお願いします。(2013…

読了本ストッカー『ワイルド・カードシリーズ#03審判の日㊦』

審判の日〈下〉 (創元SF文庫―ワイルド・カード)販売元:東京創元社(1994-06) 2006/4/10読了。 前作、前々作で作り上げてきたキャラ造形が上手くかみ合って、面白いドラマに仕上がっています。な んだか映画化の予感…?残念ながら邦訳はここまで。 4作以降の…

読了本ストッカー『ワイルド・カードシリーズ#03審判の日㊤』

審判の日〈上〉 (創元SF文庫―ワイルド・カード) [文庫]東京創元社1994-062006/4/7読了。シェアワールドノベルとして有名な(?)「ワイル ド・カード」シリーズの3作目です。 異星ウィルスによってミュータント化してしまった人間たちを巡る物語。 本作は前…

読了本ストッカー『もののけづくし』

もののけづくし (ハヤカワ文庫NF) [文庫]別役 実早川書房1999-04 2006/4/6読了。 『虫づくし』は劇作家である別役氏の本領発揮の抱 腹絶倒エッセイでしたが、本書もとぼけた味わいが素敵です。 「妖怪変化の類を近代科学の光のもとに さらけだす」のではなく…

読了本ストッカー『黒白㊦』

黒白 下巻―剣客商売 番外編 新装版 (新潮文庫 い 17-18) [文庫]池波 正太郎新潮社2003-05-10 2006/4/4読了。 ふ~満足満足。さすがの読み応えでした。 本編は小兵衛=藤田まことでイメージしますが(笑)、黒白では誰でしょうか?…と考えましたが、特に思い…

読了本ストッカー『黒白㊤』

黒白 上巻―剣客商売 番外編 新装版 (新潮文庫 い 17-17) [文庫]池波 正太郎新潮社2003-05-10 2006/4/3読了。 小野派一刀流の剣客・波切八郎とご存知秋山小兵衛 の因縁を描く、『剣客商売』シリーズ外伝です。 それにしても登場する旗本などに、人間的に優れ…

読了本ストッカー『夏と冬の奏鳴曲』

夏と冬の奏鳴曲(ソナタ) (講談社文庫) [文庫]麻耶 雄嵩講談社1998-08 2006/3/31読了。 真宮和音を中心として作られたコミュニティの目的は、クルト・ヘンリッヒの著作『立体派の内奥』に基づいた分析的キュビスム風の「展開」だった……ということでしょうか………

読了本ストッカー『太陽の簒奪者』

太陽の簒奪者 (ハヤカワJA) [文庫]野尻 抱介早川書房2005-03-24 2006/3/27読了。 早川書房の新叢書「SF-Jコレクション」の文庫化がようやく始まり、ブックオフにも並び始めました(笑)。 本書はど真ん中直球のファーストコンタクトSFです。ネタバレになるので…

読了本ストッカー『山田風太郎傑作大全#13いだ天百里』

いだ天百里―山田風太郎傑作大全〈13〉 (広済堂文庫) [文庫]山田 風太郎廣済堂出版1997-07-01 2006/3/23読了。 ご存知廣済堂文庫の「山田風太郎傑作大全」の13巻目です。 忍法帖シリーズの前に書かれたと言うことですが、すでにその片鱗が現れています。「サ…

読了本ストッカー『嗤う伊右衛門』

嗤う伊右衛門 (角川文庫) [文庫]京極 夏彦角川書店2001-11 2006/3/23読了。 京極夏彦氏による新解釈「四谷怪談」です。 主人公の岩を自立した大人の女性として書いてあります。 岩やその夫・伊右衛門だけでなく、御行の又一、岩の父・又左衛門、民谷梅、伊東…

読了本ストッカー『第三閲覧室』

第三閲覧室 (創元推理文庫) [文庫]紀田 順一郎東京創元社2003-07 2006/3/20読了。 書誌学の権威・紀田順一郎氏のミステリです。稀覯本をめぐるウンチクが凄まじいです。 しかしなんといっても、捜査の手始めにまず身近にある古本をめくるところが、常の探偵…

読了本ストッカー『センセイの鞄』

センセイの鞄 (文春文庫) [文庫]川上 弘美文藝春秋2004-09-03 2006/3/17読了。 記述師は『蛇を踏む』よりこちらが好きですね。梨木 香歩氏でも『裏庭』より『西の魔女が死んだ』がいいですし……やはりわかりやすいものしか読み解けない のか……。 それはさてお…

読了本ストッカー『オリガ・モリソヴナの反語法』

オリガ・モリソヴナの反語法 (集英社文庫) [文庫]米原 万里集英社2005-10-20 2006/3/17読了。 これを書いているのは7月5日。著者の米原万理氏が 亡くなってしまいましたね。 ジュンク堂で追悼フェアが行 われていました。 オリガ・モリソヴナはチェコソビ エ…

読了本ストッカー『続・垂里冴子のお見合いと推理』

続・垂里冴子のお見合いと推理 (講談社文庫) [文庫]山口 雅也講談社2004-08-10 2006/3/14読了。 お見合いの度に事件に巻き込まれる、垂里(たれさとじゃありません、すいり)冴子の短編集続編です。 「湯煙のごとき事件」「薫は香を以て」「動く七福神」「靴…

読了本ストッカー『安政五年の大脱走』

安政五年の大脱走 (幻冬舎文庫) [文庫]五十嵐 貴久幻冬舎2005-04 2006/3/14読了。 な、泣けます。題名通り、名画『大脱走』の安政五年バージョン。 逃げ道の全くない岩山に閉じ込められた南津和野藩の藩士たちがいかにして逃げるか……。 信義と信義、プライド…

読了本ストッカー『墨染の桜』

墨染の桜―六道ヶ辻 (角川文庫) [文庫]栗本 薫角川書店2002-11-22 2006/3/13読了。 もーいくとこまで行ってしまった感のある大導寺シ リーズ。 ほんとにこれ男が読んでていいのか……。とか いって次回は『死者たちの謝肉祭』です(苦笑)。

読了本ストッカー『オルガニスト』

オルガニスト (新潮文庫) [文庫]山之口 洋新潮社2001-08 2006/3/9読了。 ファンタジーノベル大賞受賞作です。 おいおい、これも絶版?(品切れかな?)しっかりしてくれ~新潮社! 『文学賞メッタ斬り』にも書いてありましたが、新○社は(いまさら伏字?)フ…

読了本ストッカー『肝盗村鬼譚』

肝盗村鬼譚 (角川ホラー文庫) [文庫]朝松 健角川書店1996-12 2006/3/8読了。 今回の(?)舞台は、寿渡似郡植白町肝盗村(すとに ぐんうえんするちょうきもとりむら)。もう妖しさ ムンムンの地名ですね(笑)。 その他にも満州佳木斯、崑央回廊、マサチュー…

読了本ストッカー『冬のオペラ』

冬のオペラ (角川文庫) [文庫]北村 薫角川書店2002-05-24 2006/3/6読了。 もう師父と呼ばせていただきます! 簡潔にして情感溢れる文章。大学時代に1度読んだのですが、その時はまだまだ子供でしたなぁ(遠い目……)。 「名探偵 というのは行為や結果ではな…

読了本ストッカー『ABC戦争』

ABC戦争―plus 2 stories (新潮文庫) [文庫]阿部 和重新潮社2002-05 2006/3/5読了。 角田光代氏に続いて、記述師には現代文学を読む力が ないのではないかと思わせる作品……。 記号論的なところや最後にリドルストーリー的になるところなど部分部分は好きなの…

読了本ストッカー『編笠十兵衛』

編笠十兵衛 (新潮文庫 い 16-1) [文庫]池波 正太郎新潮社1977-03 2006/3/3読了。 おそらく現行は、上下巻ですが、読んだのは一冊本のもの。 ブックオフで100円だったので買ったのですが……なんと最後の数ページがないっ! したがってクライマックスは不明です…

読了本ストッカー『鳥玄坊#根源の謎』

鳥玄坊〈1〉根源の謎 (講談社文庫) [文庫]明石 散人講談社2002-06 2006/2/27読了。 八咫烏、鳥居、南極の地底湖、死海文書などなど。 宗像教授とスプリガンを足してさらに掛けたような 作品。ちょっとイッチャッテル感もありますが…。

読了本ストッカー『絶叫城殺人事件』

絶叫城殺人事件 (新潮文庫) [文庫]有栖川 有栖新潮社2004-01-28 2006/2/23読了。 「黒鳥亭殺人事件」がもっともミステリらしく好きですね。 「壷中庵殺人事件」は壷内刀麻が壷中庵の 中で壷をかぶって死んでいたというふざけた事件……。 面白いけどね。

読了本ストッカー『空港にて』

空港にて (文春文庫) [文庫]村上 龍文藝春秋2005-05 2006/2/23読了。 ヴィレッジヴァンガード自由が丘店にて、「著者の最高傑作」というようなポップがついていたので読んでみました。 村上氏を評するときに「現実にコミットメントし過ぎ」という意見があり…