読了本ストッカー:21世紀の山田正紀か?……『高天原探題』三島浩司/ハヤカワ文庫JA


2016/5/17読了。

『シオンシステム[完全版]』も読みましたが、同書に出てくる存在意味自体を失った「イナホ」といい、本書の“動機を殺す”「シノバズ」といい、存在論的SF(?)が超好み! なんとなく伝奇っぽいところも、面白かったです。

高天原探題」とは、「墳墓」などから出現する「シノバズ」と呼ばれる不可視の物体を征伐する組織です。なぜ「シノバズ」が見えないかというと、近くにいる人々の「動機を殺す」から。「クビキ」を受けた人々はぼーっとなって動かなくなってしまうのです。す、すげえな……。
『シオン・システム』もそうでしたけど、結局壮大なラブストーリーとなるんだよなあー、そこがいいけども。