読了本ストッカ―:『イニシエーション・ラブ』

イニシエーション・ラブ (文春文庫)イニシエーション・ラブ (文春文庫)
著者:乾 くるみ
販売元:文藝春秋
発売日:2007-04


 


 


 


2009/6/5読了。


う……評価に困る作品だ!「ラストの二行で驚け!」的な宣伝がなければ、楽しめただろうに。


検証サイトをいくつか見てみたんですが、80年代風俗にはまったく詳しくないので取りこぼしばかりでしたが、結構重要な伏線の取りこぼしがあって愕然(笑)。そうか……そうだったんか……。


しかし、こんなに「衝撃のラスト!」みたいな宣伝を打つのは、ある意味ネタバレですよね、逆ネタバレというか。記述師としては「どんでん返しがあるか、ないか」それすら知りたくないのに。純粋に楽しめません。そこばかりを押すから、逆にメイントリックを察した人たちに、「そんなのわかってた! だからなに?」と言わせてしまうんだよ。


まぁ、でもそんな「だからなに?」みたいに過剰反応する必要もないかなと。版元の演出ミスですよ、これは。


しかし、超意味ありげに登場してなにもせず(セリフも描写もなく)去っていった人物たちが気になるわぁ~。たぶんシリーズだけど、次は躊躇するなぁ。