読了本ストッカー:ゴロあわせ伝奇……『呪の血脈』

呪の血脈 (富士見ミステリー文庫)呪の血脈 (富士見ミステリー文庫)
著者:加門 七海
販売元:富士見書房
発売日:2004-02


 


2009/5/13読了。


てっきり『幻想文学1500』に載っていたので買ったとばかり思っていたのですが……『鬼の血脈』と間違えてたのか?まあ、いいや。初加門七海氏作品です。


大学で民俗学を学ぶ院生宮地紀之は、北アルプス山中の村で御神木に埋め込まれた鎌をほじくりだしてしまいます。村人に知られた宮地は、ふたたび解き放たれた神を封じる祭に参加させられるはめに。さらに<裏>の祭に関わる神官の家柄である<高藤家>が村を離れていることを知った宮地は、高藤の一族を探し始めます。


一方、その高藤の長兄である高藤正哉は身辺で常に人死にが起きるという宿命に心を患いながら生きています。宮地と高藤が出会い、物語は加速……人死にも加速(涙)。諏訪信仰や鹿島、香取、都市伝説としての缶蹴りなど伝奇ワードは盛りだくさんなのですが……なんとなくノリきれず。どうしてだろうなあ……宮地と高藤のモチベーションが、イマイチ共感しづらいのがマイナスポイントか。ゴロあわせが多いのもね……。ちなみに……神は『もののけ姫』のシシ神様です(驚)。 やっぱり『鬼の血脈』と勘違いしたみたいだな。