読了本ストッカー:表題作よりも……『天帝妖狐』

天帝妖狐 (集英社文庫)天帝妖狐 (集英社文庫)
著者:乙一
販売元:集英社
発売日:2001-07


 


 


2009/4/28読了。


中編2作が収録されています。乙一作品は『夏と花火と私の死体』とあともう一作(忘れた)を読んだのみ。案外見かけないんだよなあ……。



◆「A MASKED BALL -及びトイレのタバコさんの出現と消失」



……そっか、って仮面舞踏会なのか……英語力ゼロだなあ。これってやっぱりあの有名なマスクド○○○ーに掛けてありますよ……ね?(考えすぎ?)
  高校のトイレで喫煙する主人公。ある日「ラクガキスルベカラズ」という落書きがトイレの壁に現れます。それに答えるようにその他3名の落書きが。トイレの壁を掲示板代わりにコミュニケーションをとる5名ですが、その内学内で事件が……。ミステリへの目配せもあり、面白い作品です。でも優しくないので(実はこうだったのだ、といった主人公の独白めいたものが少ない)、最初はわかんなかったよ、あの人の正体。『怪獣劇場』になるかと思った(笑)。


◆「天帝妖狐」



……表題作のこちらは一転して純ホラー。キマイラ?な作品です。解説の我孫子武丸氏はまったく本編に触れていませんが(笑)。いや、切ない、切ないよう。だいたい……早苗って誰だよ(恐)!


好みは明らかに「A MASKED BALL」のほうでした。