2008/2/5読了。
松尾由美氏の著作は『バルーン・タウンの殺人 (創元推理文庫)』『ジェンダー城の虜 (ハヤカワ文庫JA)』『スパイク (光文社文庫)』に次いで4冊目。
『スパイク』が個人的にはいまいちだったのですが、今作は期待大で読み始めました。各タイトルを見ても古きよきミステリといった印象ですし。
◆「首なし宇宙人の謎」
・・・文字通り<安楽椅子探偵>である(となった、というべきか?)アーチーと相棒となる小学生、及川衛の出会いが描かれます。巻末解説で柴田よしき氏も書いていますが、記述師も安楽椅子と揺り椅子を混同してたなぁ・・・と結構愕然。
本題のほうは端正なミステリ。ちょっと絵柄が思い浮かばないけれども。
◆「クリスマスの靴の謎」
・・・駅で自分の靴を脱ぎ捨てるようにして立ち去った男の謎を探る短編。
◆「外人墓地幽霊事件」
・・・面白いけどちょっと無理がないかい?
◆「緑のひじ掛け椅子の謎」
・・・いよいよというか、ようやくというか、アーチー誕生の謎に迫ります。SF的にはどうなんだろうな・・・ちょっと苦しいかとは思いますが、ちょっと伝奇的になるかと思いきや。
『スパイク』より断然趣味です。同級生の女の子とか、いい味出しているし。これ何作か出ているようですね。期待期待。