読了本ストッカー2006
天使 9/25読了。本当に日本人が書いたとは思えないファンタジー小説(と言っていいのか・・・)。『バルタザールの遍歴』でも『1809―ナポレオン暗殺』でもビビらされましたが今作も素晴らしい出来です。『劫尽童女』の記事で超能力者を描かせたら宮部みゆき…
劫尽童女 2006/9/20読了。 動物の能力を拡大し、人間にフィードバックする技術によって作り上げられた人間兵器。「少女コマンドーいづみ」みたいですな、バイオフィードバック戦士。こんなラノベ風な物語を書いて読ませることができるのは、宮部みゆき氏と恩…
夏のロケット 2006/9/20読了。 ブックオフの100円コーナーであまりにもよく見かけるので、いつでも買えるかと思って買い控えしていたのですが、川端氏の他作品にも面白そうなものが多いので、まずは処女作をと思い読んでみました。小川一水氏の『第六大陸』…
シャドー81 2006/9/15読了。 最新鋭戦闘爆撃機TX75Eは、可変翼で垂直離着陸可能ということはトムキャット+ハリアーってことでしょうか。舞台はベトナム戦争の後期。裏表紙のあらすじを見てしまうと面白くないのでさっと読み始めることをオススメします(笑…
嫁洗い池 2006/9/13読了。 『ミミズクとオリーブ』の続編です。「娘たち」「まだらの猫」「九寸五分」「ホームカミング」「シンデレラの花」「嫁洗い池」の6編です。『ミミズクとオリーブ』は男女関係を巡る物語が多かったですが、こちらは親子関係をめぐる…
ミミズクとオリーブ 2006/9/12読了。 よくブックオフで見かけていたんですが、てっきり夫がミミズクで妻がオリーブというあだ名なんだと思ってました(笑)。友人の刑事が持ち込んでくる事件を、作家の夫に代わって妻が解決するという構成の短編集です。刑事…
老ヴォールの惑星 2006/9/11読了。 小川一水氏の作品は『第六大陸』を読了。『復活の地』を集め中です。本書は短編集。 「ギャルナフカの迷宮」・・・迷宮に投獄された囚人たちによる社会形成RPG。「復活の地」に続くものでしょうか(それとも前に発表された…
かっこ悪くていいじゃない2006/9/7読了。 「人は時として自分の性的魅力には目をつぶって“愛”を振りかざしておのれをアピールしようとする。自分の魅力に自信がない者に限って、そのような傾向がある。ストーカーなんて、まさにその代表だ。(中略)こんなに…
孤高の人 (下巻) 2006/9/7読了。 相変わらず「山」と「社会」との間で抗う文太郎。才能に溺れる人間ではなく、非常に合理主義者。立ったまま食べられるように携帯食を自分で改良したり、他人のラッセル跡も利用するし、山小屋も利用します。山小屋を使うのな…
孤高の人 (上巻)2006/9/6読了。 不世出の登山家・加藤文太郎の人生を描く山岳小説。加藤は神港造船所の技術研修生として働きながら、教官の外山三郎に誘われて山歩きを始めます。全てを山にかけるその姿勢は、きちんと仕事をして誰にも迷惑がかからないよう…
狐罠2006/9/4読了。「旗師(店舗を持たない骨董商)」である「冬狐堂」宇佐見陶子を描く「冬狐堂」シリーズの第1作目です。同業者に仕掛けられた贋作に、不覚にも引っかかってしまった陶子は、自らのプライドをかけて、骨董商最大のタブー、贋作製作に手を染…
フォーリング・エンジェル―ミッドナイト・ブルー 2006/8/1読了。 「ソーニャ・ブルーシリーズ」第3作目。死者が実体を持ってこの世と連結できるのは「告解火曜日(マルディグラ)」と「春分節」と「万聖節前夜(ハロウィン)」だけだそうです。こういう細か…
ゴースト・トラップ 2006/8/28読了。 「ソーニャ・ブルーシリーズ」第2弾。本書からの登場人物、私立探偵ウィリアム・パーマーが魅力的です。 「パングロスが君の祖父だというのは本当なのかい?」「まあ、そう言っていいかもね。でももしあなたが言ってるの…
ミッドナイト・ブルー 2006/8/28読了。 「ソーニャ・ブルーシリーズ」3部作(ではなかったようですが)の一作目。ヴァンパイアハンター・ソーニャの誕生を描きます。突然セラフィム(熾天使)が出てくるのにはびっくり。天使らしく目は金色、しゃべる言葉は…
星界の戦旗〈4〉軋む時空 2006/8/24読了。 まだ続くんですね~。四部作だと思ってたので・・・。物語も不穏な空気が流れてきました。田中芳樹氏作品のように主要人物があっさり殺されそうでこわい・・・。
人生激場 2006/8/24読了。 ついに直木賞作家になってしまったオタクの星(?)三浦しをん氏の爆笑エッセイです。相変わらずの妄想道まっしぐらなしをん氏・・・。他作品の文庫化を期待して待ちましょう。密かに(?)五つ星!
虚空の逆マトリクス(INVERSE OF VOID MATRIX) 2006/8/23読了。 「トロイの木馬」「赤いドレスのメアリィ」「不良探偵」「話し好きのタクシードライバ」「ゲームの国」「探偵の弧影」「いつ入れ替わった?」の全7編の短編集です。 今作はVシリーズと四季シリ…
私小説 from left to right 2006/8/23読了。 『本格小説』がとても面白いと聞いて、その前段階として購入しました。手に入れてみると、ブックオフでちょくちょく見かけていた本でした。 横書き・英文混じりの文章というイメージから、バイリンガル自慢の若者…
神の鉄槌 2006/8/9読了。 記述師の大好きなアーサー・C・クラーク作品。地球への衝突コースをたどる彗星「カーリー」を阻止するべく奮闘する人類の姿を描くSF長編です。最初に一人の技術者の人生を辿ることで、同時に人類の宇宙開発史をなぞる手腕は見事の一…
試験に出るパズル―千葉千波の事件日記 2006/8/4読了。 たぶん他の方の紹介でも書いてあるのでは、と推察しますが、各短編内に出題されているパズルが非常に面白いです。特に超有名(らしいです)な「13個の金塊の問題」は難問!(ですよね?) この問題、記…
スパイク 8/3読了。 松尾由美氏は「バルーンタウン」シリーズなどSF設定の作品が多いですね(といっても読むのは2作目ですけど・・・)。スパイクという同じ名前の犬を介して知り合った男女が、パラレルワールドの住人だったという本作。世界同士のつながり…
大どろぼうホッツェンプロッツ三たびあらわる 8/2読了。 「大どろぼうホッツェンプロッツ」シリーズ最終作。まさに大団円!シリーズで張ってきた伏線が見事に回収され、すばらしいラスト。児童書の鏡ですね~。
大どろぼうホッツェンプロッツふたたびあらわる 8/2読了。 文字どおり「大どろぼうホッツェンプロッツ」シリーズ第2作です。新キャラとして「千里眼」シュロッターベック夫人が登場します。ワニになってしまった夫人のペットの犬さんがかわいらしいです。
大どろぼうホッツェンプロッツ 2006/8/2読了。 ハードカバーを子供の頃に読んだのですが(実家にあるはず)、久々の再読。ドイツの少年、カスパールとセッペルの冒険。ドキドキしながら読んだなあ。大魔術師ペトロジリウス=ツワッケルマンのアジト、もっと…
阿修羅ガール 2006/8/2読了。 デビュー作『煙か土か食い物』でガツンとやられた舞城王太郎の文庫読了2作目です。全然作品が文庫化されないので、待ってました~って感じ。ストーリーはなんとも説明できない感じですが(汗)、女子高生アイコの愛と恋と青春の…
あいにくの雨で 2006/7/31読了。 前作で読むのやめようかと思ったのですが・・・「あいにくの雨で」・・・くう~タイトルがかっこいい~!・・・「あいにくの雨で」・・・くう~(二度目)。前作の主人公・如月烏有の弟(といろいろな媒体で書かれているので…
殺人症候群 2006/7/29読了。 正義とは何か。「症候群」シリーズの底流にあったテーマがいよいよ語られる最終作です。息子を少年にリンチされた親、子供の心臓移植を待つ親、娘と妻を殺された男。それぞれの思惑が入り組んで事件が複雑になります。今作では多…
誘拐症候群 2006/7/26読了。 「症候群」シリーズ2作目です。ビジネスライクな誘拐といえば、柴田よしき氏の「RIKO」シリーズの誘拐が連想されます。今回は武藤視点です。前作『失踪~』にしろ今作にしろ、ミステリ色は弱めです。なので『慟哭』のあの衝撃を…
失踪症候群 2006/7/26読了。 「症候群」シリーズ1作目です。警視庁勤務の環敬吾をリーダーとして、私立探偵の原田柾一郎、土木作業員の倉持真栄、僧侶の武藤隆が構成する小説版ハングマンです(懐かしい・・・)。今作は原田視点をメインとして進みます。佳…
星界の断章 <1>7/25読了。 「星界シリーズ」初の短編集。まさに「断章」で、シリーズの隙間を埋める好短編がまとめられています。セルフパロと交互に出てくるので、好き嫌いのわかれる構成だと思いますが…。 「創世」…宇宙航行種族アーヴの誕生や、“な…