読了本ストッカー:「症候群」シリーズ第3弾!……『殺人症候群』

殺人症候群


2006/7/29読了。


正義とは何か。「症候群」シリーズの底流にあったテーマがいよいよ語られる最終作です。
息子を少年にリンチされた親、子供の心臓移植を待つ親、娘と妻を殺された男。それぞれの思惑が入り組んで事件が複雑になります。今作では多視点を採用しているため、普通なら(ミステリとして)伏せられていることもわかってしまいますが、ぐぃぐぃ引っ張る筆致で、リーダビリティあふれる作品となっています。また『慟哭』好きにも満足できる作品ですね。