読了本ストッカー:なにしとんじゃ……『歴史・時代小説の快楽 読まなきゃ死ねない全100作ガイド』細谷正充/河出書房新社



2017/9/1読了。

縄田一男氏の『日経時代小説時評―1992-2010 [単行本(ソフトカバー)]』、寺田博氏の『時代小説の勘どころ [単行本]』『決定版 百冊の時代小説 (文春文庫) [文庫]』、末國善己氏の『時代小説で読む日本史 [単行本]』、最近では『読み出したら止まらない! 時代小説 マストリード100 (日経文芸文庫) [文庫]』などなど、時代小説のブックガイドを読んできましたが、さすがに古典に関しては押さえた(買っても、読んでもいないが、存在は知ることができた)かなと思っています。

あとは探して買うのみ!なのですが、書き下ろし文庫やラノベ系でも面白そうなものがあるかも……と心配でなりません。
とはいえ、書き下ろし文庫用のガイドを買うほどではないしなあ。
前述の『時代小説マストリード100』は古典に限らなかったのですが、もっとないか探していました。

本書は巻頭の「はじめに」に書いてあるように、「基本的な名作」ではなく著者の細谷正充氏が「中学生の頃から四十年、読み続けてきた時代小説から、本気でぶっ飛んだ傑作秀作を並べた」とのこと。

ぱらぱらと目次を見ても、見たことのない本がたくさんある! ということで読んでみました。

1 浅田次郎 あさだじろう 1951-『一路』

となっている! つまり『全100作』ではなく、『全100作家ひとり1作』なのです。
それだとちょっと話が変わってくる……。

作家メインで行くなら、傑作が一冊だけってことはないんだから、せめてシリーズや類書への言及や書誌情報もほしいところ。
書影もないしなあ。
『時代小説マストリード100』のときは、100冊以外のプラスアルファがたくさんあり、探求書が増えたんだけど……。
編集者の力不足じゃないかな……。

あとなんといっても「ネタバレ御免」という態度。
昨今のネタバレ忌避の風潮に逆らってとのことだったが、意味のないネタバレが多すぎる!
別にネタバレしなくとも面白さが伝わっているのにさいごの数行でネタバレ……なにしとんじゃ。

見開きで一冊解説なのだけど、著者名タイトルとおなじ空白が左ページにもあり、実際の解説はとても短い。ここにシリーズとか載せろよ!

面白い本いっぱい載ってたけどさ!

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