2016/09/26読了。
本書は、かなり長い間探求していた本でした。
随分前に、ブックオフで見かけた『龍のなんたら』という本を、「お!これは面白そう!」と思ったことをぼんやりと覚えていたのですが、それ以来全然見かけず。
ブックオフでよく見かける『龍のなんたら』と言えば、なんといっても(?)『龍の契り/服部真澄』。
その解説を引くと、
うーん、なんかこんなあらすじだった気もするが……もっと伝奇魂をそそるタイトルだった気が……。
その解説を引くと、
東洋の富の一大拠点・香港。その返還を前に、永い眠りから覚醒するかのように突如浮上した、返還に関する謎の密約。いつ、誰が締結し、誰を利するものなのか―。全焼したロンドンのスタジオから忽然と消えた機密文書をめぐる英・中・米・日の熾烈な争奪戦が、世紀末の北京でついにクライマックスを迎えるとき、いにしえの密約文書は果たして誰の手に落ち、何を開示するのか。
うーん、なんかこんなあらすじだった気もするが……もっと伝奇魂をそそるタイトルだった気が……。
しかし、その後10年近い年月が過ぎ、神保町の100均ワゴンで唐突に発見したのでした。
読んだ感想としては……もしかしたら探してたの『龍の契り』かもね、と思ってしまった。。。
こういう「陰謀論」ものは、「どこまでひっくり返すか?」と「どっちが現実なのかを、いかにぼかすか?」のふたつを上手くこなしたもの勝ちだと思います。
つまり「すべてはAの陰謀でした」→「それは〈すべてはAの陰謀〉と思わせるBの陰謀でした」→「それは《〈すべてはAの陰謀〉と思わせるBの陰謀》も踏まえた、Aの陰謀でした」をどこまでやるか?
単純に数の勝負じゃないので、二段回目で終わっていても、諸々の作中の仕掛けがうまく行っていれば、それでオッケーなんですけど。
さらに本書では、「どちらが現実なのか」がわりとはっきり示されるので、そこがマイナスといえばマイナスかな?