【記述師文庫堂について】記述師は如何にしてカテゴリわけをいたせしか?

本ブログでは、読了本を以下のようにカテゴリ分類しています(2012/2現在)
まずは、ノンフィクションとフィクションに大きく分けまして……

「読了本:ノンフィクション」 ……エッセイなどすべて含みます。

「読了本:ブックガイド」 ……「ノンフィクション」の中から、ブックガイド的な性格が強い書籍は、こちらへ。作家のエッセイでも、積極的に書籍を紹介しているものは、こちらへ分類しています。

「読了本:疑似科学/偽史ノンフィクション」 ……「ノンフィクション」の中から、疑似科学に関するものや、偽史に関するものは、こちらへ。

さて、次はフィクション。こちらはかなり大雑把です。ですが、ブログに投稿するとき、何を基準にしてカテゴリわけしていたか、いつも迷うので、自分への覚書として記しておきます。

「読了本:ミステリ」 ……普通に<謎の解明>を主眼とする書籍はこちらへ分類。しかし、例えば『星を継ぐもの』なんかは、ミステリとSFのどちらに分類するのかという問題は残ります。この場合なら、やっぱりSFですかね。本の中の舞台をどこに変えても成り立つならミステリ……という考え方で。

「読了本:SF」 ……「SF」と「ファンタジー」との区別についてはいろいろあると思いますが、記述師としては一番しっくりきたテッド・チャン氏の論に従いたいと思います(「科学と魔法はどう違うか」を参考)。つまり、「現象が倫理を伴うか否か」。フォースが善悪に起因する『スター・ウォーズ』はファンタジーって論法ですね。
しかしこれ、厳密に適応するとSFなくなっちゃいますので、意外と一般的分類にも従順です。つまりSF文庫・ミステリ文庫といった分類に従うことが多いです。

「読了本:ファンタジー」 ……というわけで、現象が倫理を伴っているものを「ファンタジー」とします。そうすると『十二国記』は断然SFだよなあ~。

「読了本:現代小説」 ……これは、明確なジャンルらしきものがないものや、青春小説などいわゆる小説一般を割り当てます。便利なカテゴリ(笑)。

「読了本:伝奇・怪奇」 ……これは記述師お気に入りの作品を集めておくカテゴリとも言えます。「(時代)伝奇小説」から「怪奇(ホラー)小説」は分けるのが難しい(朝松健氏の諸作など。室町伝奇なんて「ホラー」か「伝奇」かで迷ってしまう)ので、迷わなくてよいようにまとめたカテゴリにしました。

「読了本:時代・歴史」 ……厳密にいえば「時代小説」と「歴史小説」も違いそうですが、考えても仕方ないのでいっしょくたに。そうすると問題は「伝奇か時代か?」です。例えば山田風太郎氏の諸作はほぼ文句なしに「伝奇」ですが、『妖説太閤記』は「歴史」かなあと思います。物理的に不可解なことがおこるわけではないですし。ただ、「歴史改変=伝奇」と考えたら、『妖説~』も伝奇なんだよなあ……。『剣客商売』だって不可思議な話はあるし、田沼善人史観(?)による歴史読み替え小説といえなくもない。そう考えると「伝奇」と「時代」の境目はますます曖昧模糊。

「読了本:冒険小説」 ……新しく作りました。ジャンル小説以外は、基本的に「現代小説」に振り分けてたのですが、例えば『神々の山嶺』なんて単純に「現代小説」に割り振るには違和感がありますし、かといって「山岳小説」のカテゴリを作るほど類書を読んでいないのでねぇ。これならスパイ小説なんかも入りますし。

「読了本:絵本」 ……そのまま絵本です(笑)。子育て中ですのでむちゃくちゃ大量の絵本を読んでおり(2週間期限で約30冊借りるので)、面白い書籍も多いのですが、いかんせんメモる時間もない……。