読了本ストッカー『サマー/タイム/トラベラー#01』



2011/2/1読了。

なんでしょう……新しい日本SFっていうコンセプトのシリーズだったと思いますが、意外とスタンダードというか、古きよき日本SFって感じ。
『読む』っていうのは、つまり読むこと以外の報酬がないって意味だ。味わうためだけに味わうってことだ。人口二十万未満の地方都市のでその真実を理解してる人間は、ひどく少ない。

人間の本質とは権力であり、権力とはすなわち集積のことである。それは暴力的ではあるが暴力そのものではなく、かといって暴力を消し去る装置でも決してなく、単にそこ以外の場所の暴力濃度を下げるために存在する。だからこそ法は死刑を執行し(私刑の濃度を下げるために)、古代の神聖王は近親相姦をおこなう(臣民には異族婚を推奨して帝国を安定させるために)。(中略)かくの如く、人間存在の本質は濃度である。人を理解するためには須らく濃度を研究すべし。


これ、高校生の文章? ま、大人になった男性が振り返るって設定なんですがね~。
でも面白い!