読了本ストッカー:SF度は低かった……『高い城の男』

高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)
著者:フィリップ K.ディック
販売元:早川書房
発売日:1984-07


 


 


2009/2/19読了。


読む前は、第二次世界大戦が枢軸国側の勝利で終わった世界で、連合国側の勝利した世界を、ヒトラーに命令されて描く男の話、だと思っていたんですが、違いました。あれ~そういう話だと書いてあったと思っていたんだけどなあ?まあ良く考えたらヒトラーに命令されて連合国勝利を書いてもしかたないしな。


ディック作品は『アンドロイドは電気羊の夢を見るか? (ハヤカワ文庫 SF (229))』に次いで、2作品目(たった!)。しかも『アンドロイド~』読んだのは高校生の時だしね。案外105円では見つからないのですよ。


第二次世界大戦が枢軸国側の勝利で終わり、ドイツと日本によって分割統治されている世界。アメリカも太平洋岸連邦(日本側)と合衆国(ドイツ側)に二分されています。白人は差別され日本人にへつらい、日本人は逆にアメリカの過去に憧憬をもち、大衆文化の歴史的異物(古雑誌とか)を買い漁る、そんな世の中。


連合国側の勝利した世界を描いた『イナゴ身重く横たわる』という本が評判となり、日本では大ヒット、ドイツでは発禁処分になっています。実はSF的設定はそんなになく、ドイツが火星への宇宙船飛行を行っているくらい。


あまりのめりこめませんでした。面白いんだけどね。