読了本ストッカー:「オッドマン仮説」に笑え!バイオハザード小説の古典……『アンドロメダ病原体』

アンドロメダ病原体


マイクル・クライトン  ハヤカワ文庫


2007/5/14読了。


1969年発表の古典SFです。アメリカのある田舎町に人工衛星が墜落・・・とくれば、もう後のストーリーは誰でもわかるとおり!未知の疫病を予見して作られた「ワイルドファイア警戒対策チーム」が解決に当たります。
メンバーは5名。「ワイルドファイア計画」の提唱者にして細菌学者のストーン、病理学者のバートン、臨床微生物学者のレヴィット、人類学者のカーク(虫垂炎で入院中のため不参加・・・。)、そして「オッドマン仮説」を信じる国防省アメリ原子力委員会によって押し込まれた外科医のホール。
調べてみると、この「オッドマン仮説」ってやつはクライトンの創作だそうです。仮説の内容は読んでのお楽しみですが、結構笑えます。いや、笑えないか?現実にもありそうだもんね、こんな仮説。
5名の人物像はあんまりと言えばあんまりな書き込み。さらっとし過ぎてて違いがわからないほど。これがウェルメイドだと映画『ホットスポット』になるんだろうなあ。面白いことは面白いんですが、バイオハザード小説としては小松左京氏の『復活の日』(記述師文庫堂旧店舗2006年読了本ストッカー2)が記述師のオールタイムベストとして存在してるので。
復活の日』は科学者の倫理とかにまで言及した不朽の名作です。