読了本ストッカー:『本屋さんのダイアナ』柚木麻子/新潮文庫
2021/3/23読了。
本好きな主人公、本好きな脇役といった道具立ての物語は腐るほど読んできたけれど、本好きが本を必要としない人を全面的に肯定する、こういう本が読みたかった!
すばらしい!傑作!
「それにね、本のヒロインに自分を重ねるより、自分がヒロインになりたくなったんだ。だってこの世界にはすげえ面白いことがいっぱいあんだもん」きっぱりそう言い切ったティアラを、ダイアナは初めて理解できた気がした。本を必要としない人生に、共感はしないけれど。
内容(「BOOK」データベースより)
私の名は、大穴。おかしな名前も、キャバクラ勤めの母が染めた金髪も、はしばみ色の瞳も大嫌い。けれど、小学三年生で出会った彩子がそのすべてを褒めてくれた―。正反対の二人だったが、共通点は本が大好きなこと。地元の公立と名門私立、中学で離れても心はひとつと信じていたのに、思いがけない別れ道が…。少女から大人に変わる十余年を描く、最強のガール・ミーツ・ガール小説。