読了本ストッカー:これぞ最凶ホラー!……『残穢』小野不由美/新潮文庫

残穢(ざんえ) (新潮文庫)
小野 不由美
新潮社
2015-07-29


2020/6/15読了。

久々に「ホラーを読んだ!」という感覚が!
何かしら怪異が発生して、それが完全に解明されればミステリになると思います。
ホラーであっても、怪異の筋道が論理的であれば、ある程度納得(?)できますし、実際ホラー小説でも、ルールが明確であるものも多いと思いますが、本書は、ルールが理解できない!
論理的に解説できそうなのに、突然大きく道筋を外れてみたりするので、むちゃくちゃ怖いのです!
あまりに荒唐無稽であれば、「え?ホラーってなんでもありかよ!」と思わせてしまうのですが、本書はそのバランスが絶妙で……(涙)


内容(「BOOK」データベースより)

この家は、どこか可怪しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が…。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢れ」となり、感染は拡大するというのだが―山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!