読了本ストッカー:『日本沈没㊦』小松左京/小学館文庫



2020/3/14読了。

小松SFの特徴は、その世界内での政治・経済などへのコミット具合にあると思っているのですが、2020年3月においては、それが精神的ダメージに直結していましました……。
いろいろな組織や人物の思惑で、物事がすんなり進まないところが、現実っぽくて、精神的につらい一冊でした。

内容(「BOOK」データベースより)

とにかくその日が来る前に。政府は日本人全員を海外へ移住させるべく、極秘裏に世界各国との交渉に入った。田所博士は週刊誌で「日本列島は沈没する」と発言して、物議をかもしていた。小野寺は極秘プロジェクトからはずれて、恋人・玲子とともにスイスに旅立とうとするが、運悪く玲子は、ついに始まった富士山の大噴火に巻き込まれ行方不明となってしまう。そして、日本沈没のその日は予想外に早くやってきた。死にゆく竜のように日本列島は最後の叫びをあげていた。日本人は最悪の危機の中で、生き残ることができるのか。未来をも予見していた問題作。