読了本ストッカー:『捨て童子・松平忠輝㊥』隆慶一郎/講談社文庫

内容(「BOOK」データベースより)

凛々しく成長した忠輝は、越後福嶋藩の大名となる。福嶋藩のキリシタン化を企てる附家老・大久保長安には野望があった。ラテン語を理解し、南蛮医学まで修得するほどの開明的知性を持つ忠輝を将軍にしようというのだ。その能力と人望ゆえ、兄の将軍秀忠に恐れられた忠輝は、秀忠配下の柳生宗矩に狙われる。
なんかだんだん家康がいい人度を増してくる……。
だったら秀忠なんかを後継ぎにせずに、忠輝やほかの兄弟たちを立てれば良かったのにねぇ……。

忠輝が徳川一門に属しながらも今日の自由を獲得出来たのは、『鬼っ子』として嫌忌され、放置されたお陰である。だが誰が自ら『鬼っ子』になることを希望するだろうか。今日の自由だけを見て羨んでも、『鬼っ子』であった昔を羨む者はいないにきまっている。そして又、『鬼っ子』であることが、必ずしもこの自由を獲得する条件になるわけではない。
いろいろな人々が、その「すさまじさ」を現します。