読了本ストッカー:シャレード風でおしゃれ……『消え失せた密画』エーリヒ・ケストナー/創元推理文庫

奥付をみると、1970年初版で2007年の19刷。
40年近く増刷してるってこと? すごいな……。

ドイツはベルリンの肉屋オスカル・キュルツは、コペンハーゲンの王立オペラ劇場前の広場でイレーネ・トリュープナーに出会います。
キュルツ氏はミッドナイト・クライシス中で、肉屋の人生に疑問を感じてベルリンから出奔しています。
美術蒐集家の秘書を名乗るイレーネから、高価な密画(ミニエチュア)をベルリンまで運ぶ(狙われているので)役目を頼まれます。
その周りには確かに密画を狙う悪漢たちがいて……。

「わっしゃあキュルツちゅうもんでごわす」とキュルツ氏がしゃべり始めるので、てっきりベルリンの田舎者を表現してるのかとおもいきや、登場人物のほとんどがこんな感じでしゃべるので混乱します!
なんでこんな訳にしたんだ……。

「何を捜してるですか?」とかタラちゃんかよ。
ユーモアミステリとしてとても面白く、オードリー・ヘプバーンの『シャレード』みたい。三谷幸喜氏にドラマ化して欲しいです。