読んでたら、娘が「あ! これこないだ私が読んでた本で紹介されてたやつでしょ!?」と言っておりました。
私は鉄的要素をまったく兼ね備えていない人間なのですが、鉄旅を描いた本自体はなぜか好きなんですよねぇ。
酒井順子氏の著作には初めて触れるのですが、ユーモア具合が絶妙です。
私が一人旅をすることが多いのは、もしかすると「どのような人間か」ということを他人に知られるのが恥ずかしいからなのかもしれません。
といった人生を見つめ直す(?)名文から
防雪用の囲いがかかっているため、ホームは薄暗いのです。そのベンチに大の大人が五人、横並びについて座って、「何か、『家族ゲーム』みたいですね」「ええ……」などと語りつつ、もそもそと駅弁を食べる。
といったそこはかとない鉄ユーモア(?)まで、素敵な語り口が堪能できます。