読了本ストッカー:「わたしたちエクソシストの時代がきたのだ」……『バチカン・エクソシスト』トレイシー・ウィルキンソン/文春文庫

バチカン・エクソシスト (文春文庫)
トレイシー ウイルキンソン
2010-04-09


2016/08/25読了。

ひとくちに「エクソシスト」といっても一枚岩なわけではなく、様々なグレードの考え方をもつ人々がいます。

懐疑的なエクソシスト、ダーミン神父の言葉。
  「一般市民はどんどん教会から遠ざかっている。われわれ教会の人間は自分自身の良心を見つめ、なぜこんなことになったのか自問しなければならない。人々はなにかを必要としている。それはなぜか?
人々が、求めているのは即効性のある解決法だ。大きな宗教はどれも、そんなものは提示していない。しかし、いわゆる新興宗教はしている。それに魔術師もだ。この世界には不確実なことがあまりにも多い。司祭から助けを得られないとき、多くの人々は魔術師を頼る。教会の司祭たちは無能か、もしくは悪魔憑きを信じていない。多くの司祭は迷信だと考えている。信仰はとても頭でっかちなものになってしまった。われわれ教会の人間は、ときとして、信仰の世界に生きるには知的すぎる」