読了本ストッカー『マダム・タッソーがお待ちかね』




2005/7/19読了。

ピーター・ラヴゼイの代表作、ビク トリア朝を舞台としたクリップ部長刑事シリーズの 一作です。
文庫の番号順に読んでいるのでてっきり 一作目と思っていましたけど、本来は4作目のよう ですね。
巻末の著作リストを見ると訳されていない ものもいくつかあるみたいです。

いつもながら事件が始まる前(今回は後ですが)の部分が素晴らしい出来。クリップ部長刑事がひとり で歩き回るのですが、これを調べようなどと言わず にたんたんと調べるところが、樋口有介に似ています。
会話の部分が素敵なんです。訪ねてきた刑事が 名前を名乗らないことに対して、女性が「番号ぐらいあるんでしょ?」と皮肉るところとか・・・。 あと詳しくは言えませんが、二つの事柄が最後に結 びつくことはよくありますが、読者にしかわからな いってところが、粋ですね~。