読了本ストッカー『星の、バベル㊦』



2011/4/7読了。

それにしても、『サマー/タイム/トラベラー』のときもそうでしたが、新城氏の作品はいつも踏みとどまる感じ。膨大な(SF的)知識も感じさせるし、「スター・トレック」なんかのオタク的知識もスゴいんだけれど、ものすごく遠くまでは行かない。
「これはあたしの計画じゃない(中略)これはあたしらの狙ったことじゃない。あたしの望んだことじゃない。この国を壊すって?(中略)こいつは何かの手違いなんだよ。どこかで回線がショートして、でっかい大きな塊が坂道を転げ落ちているだけなんだよ。陰謀じゃない。計画でもない。そこまで人間は頭が良かぁないよ(中略)世の中はね、そんな風には出来てないんだよ。この宇宙ってのは、もっと好い加減で、出鱈目で」

人為的なオチにもっていかない、だから壮大な物語にならない。でも世の中を反映してます。震災後みたいですね。

と思いきや無茶苦茶デカイ話になりました!

『言語を生み出す本能㊤㊦』 S・ピンカー NHKブックス
『言語を復元する 比較言語学の世界』 吉田和彦 三省堂