今月の〈本の雑誌〉。

鏡明氏の<連続的SF話>で

「SFの新たなオールタイム・ベストという企画に参加したわけだが、(中略)どこかにSFにおける教養という共通認識がたるようで(中略)もっと、多くのSFのベストが出るべきなのだと思う。定番化して固定的になってしまうのが何よりも駄目なのだ」

とあって納得。
定番化したベストはつまらん。もっと素人(といって語弊があれば、マニアでない読者?)がやればいいのにね。

 青山南氏の<南の話>。『サリンジャーをつかまえて』は面白そうだな。サリンジャーにまったく思い入れはないので……『ライ麦畑』も読んでないのだ、実は。

 今月号でぶっ飛んだのは、『無手の法悦』。両手のない尼僧、大石順教尼を知らなかったのですが……すごい!孫引きになりますが、

 「生首―
ごろっと、転がっていました。
私の目の先、六、七尺ばかりのところに縁のほうによって、敷物の上に、ごろっと転がっていました。」
「私の両腕は切られたのです。左は二尺ほど向こうに飛び、右は五分ほどの皮を残してぶらりと下がってしまいました」

実話かよ!