- 本の雑誌 314号
著者:本の雑誌編集部
本の雑誌社(2009-07-09) - 『数学的帰納の殺人』 草上仁 早川書房
- 『弁護側の証人』 小泉喜美子 集英社文庫
- 『サリンジャーをつかまえて』 イアン・ハミルトン 文春文庫
- 『神国崩壊 探偵府と四つの綺譚』 獅子宮敏彦 原書房
- 『新・垂里冴子のお見合いと推理』 山口雅也 講談社
- 『迷惑なんだけど?』 カール・ハイアセン 文春文庫
- 『アンブロークン・アロー戦闘妖精・雪風』 神林長平 早川書房
- 『麗しのオルタンス』 ジャック・ルーボー 創元推理文庫
- 『世界屠畜紀行』 内澤旬子 解放出版社
- 『晴れた日は巨大仏を見に』 宮田珠己 白水社
- 『無手の法悦』 大石順教 春秋社
鏡明氏の<連続的SF話>で
「SFの新たなオールタイム・ベストという企画に参加したわけだが、(中略)どこかにSFにおける教養という共通認識がたるようで(中略)もっと、多くのSFのベストが出るべきなのだと思う。定番化して固定的になってしまうのが何よりも駄目なのだ」
とあって納得。
定番化したベストはつまらん。もっと素人(といって語弊があれば、マニアでない読者?)がやればいいのにね。
青山南氏の<南の話>。『サリンジャーをつかまえて』は面白そうだな。サリンジャーにまったく思い入れはないので……『ライ麦畑』も読んでないのだ、実は。
今月号でぶっ飛んだのは、『無手の法悦』。両手のない尼僧、大石順教尼を知らなかったのですが……すごい!孫引きになりますが、
「生首―
ごろっと、転がっていました。
私の目の先、六、七尺ばかりのところに縁のほうによって、敷物の上に、ごろっと転がっていました。」
「私の両腕は切られたのです。左は二尺ほど向こうに飛び、右は五分ほどの皮を残してぶらりと下がってしまいました」
実話かよ!