リンカーンの夢 (ハヤカワ文庫SF)
著者：コニー ウィリス
販売元：早川書房
発売日：1992-08
2009/3/3読了。
神保町の均一棚50円で見つけました。『航路』では、臨死体験の意味を探りましたが、本書では夢の意味を探ります。
ジェフ・ジョンストンは、南北戦争を舞台にした歴史小説を専門としている作家ブルーンの調査助手。ある日、パーティーで出会ったアニーという女性が南北戦争を悪夢に見ているらしいことに気がつきます。それは南部軍の英雄、リー将軍の見ている夢なのか？ だとしたら、なぜ現代のアニーがその夢を見るのか？ジェフはアニーを連れて南北戦争の戦地を巡る旅にでます。
『航路』では主人公が疑似科学を糾弾する側だったので、あっさりとアニーの話を信じ典型的ビリーバーのようになってしまったジェフには違和感ありでした。しかしこれ、『リンカーンの夢』じゃなくて『リー将軍の夢』じゃないかなあ。と思っていたら……。 大脳生理学など若干SFっぽい言説も出てきますが、これSF文庫じゃなくてFT文庫でだすべきじゃなかったのかなあ。帯には<時を超えよ、わが想い！夜ごとアニーを訪れる、南北戦争そのままの夢の正体は？清冽な感動を呼ぶ傑作！>って書いてあるし。
『ドゥームズディ・ブック』もすでに手元にある（はず）なので……発掘待ちです。
