講談社文庫
2008/8/28読了。
新刊書店にて購入です。Gシリーズ3作目。
今回は自称超能力者の館で起こった殺人事件に、ご存知、探偵赤柳初朗とC大生ズ三人衆が挑みます。
超能力者の館なのに超能力をまったく誰も信じないのが笑えます。しょっぱなからないものとして議論が進んでいるもんなあ。主要メンバーのひとり、加部谷恵美の初登場が、マジシャンを扱った『幻惑の死と使途―ILLUSION ACTS LIKE MAGIC (講談社文庫)』だったことを思えば、それもまた当然か。
いよいよ<あのお方>の名前があからさまにでてきます(笑)。また、本書では久々に、犀川先生が現場に臨場、<第二の犀川(勝手に命名)>こと海月も解けなかった事件に対し、快刀乱麻の推理を披露します。
ここにきてトリッキーな森作品も、いわゆる<ミステリ>になったのかと思います。<S&Mシリーズ>では、探偵役の犀川のみならず、本来ならワトソン役の萌絵もほとんど真相に迫る力強さを見せたけれど、<Gシリーズ>
なんだかネットで見るとほとんど酷評ですね(微笑)。でも作家期限はあと数年しかないわけですし、確実にシリーズを完結させてくれるわけですから(未完のシリーズミステリのどれほど多いことか・・・)文庫化を気長に待とうと思います。
シリーズ前作の『φ』と『θ』同様、タイトルの意味ははっきりと明かされませんでしたが、今回は結構ヒントが・・・やはり<あのお方>か?