ニール・スティーヴンスン
ハヤカワ文庫SF
2006/5/8読了。
表紙イラストのY・Tは猛スピードで走る車にプーンしてスケボーに乗るバック・トゥ・ザ・フューチャーな特急便屋。
シュメール神話、バベル伝説、キリスト伝説など神話を反復していく物語が見事です。藤木稟の『テンダーワールド』のようですね。圧巻なのは空母エンタープライズを中心として周りに難民たちのボートがまとわりついて出来た「ラフト」という設定。濃密なスラム感がなんともいえません。合衆国にはフランチャイズ経営の国家がわんさか出来ているのですが、そのフランチャイズ経営の意味が解き明かされるところでは、そこまで考えた設定だったのかと感心しました。
現在『クリプトノミコン』の?～?までブックオフの100円コーナーで発見済み。?さえ見つかれば早速読もうと思っているのですが。
