古本屋:関西出張第二日目「クトゥルー書店訪問?の巻」

2013年2月19日(火)

関西出張第二日目です。
今日も一日歩き詰め。足の裏だけでなく、甲の方まで痛くなってきました……。

仕事は三宮で終了。三宮の古本屋を巡ろうかと思ったのですが、下準備不足のため、あと足が痛いので休憩も兼ねて、阪急線に乗車。梅田で御堂筋線に乗り換え、心斎橋で下車。
ブックオフ心斎橋店」へ。

ここは、ブックオフのホームページによると、昨日訪問したなんば戎橋店と並ぶ大型店舗。
しかし、昨日散財した罪悪感もあり、文庫棚を見るのがめんどくさくなる……。
でもなぜか

プリンセス・トヨトミ』 万城目学 文春文庫

を手にとってしまう! どこでも105円でうっとるのに! ま、いいか、大阪だしな……と。

最近真面目に見ていなかった新書の棚を見ました。もちろん105円コーナー。小谷真理の『ファンタジーの冒険』があったら105円じゃなくても買おうと狙ってるのだけど、今日もなし。
「ファンタジー、ファンタジー」と探していたら、おぉ!

『ファンタジーの世界』 佐藤さとる 講談社現代新書

なんてのが見つかりました! 佐藤さとるにノンフィクションがあったとは知らんかった! 村上勉氏のイラストが、絵本と同じく素晴らしい!

生物と無生物のあいだ』 福岡伸一 講談社現代新書

もついでにゲット。どこにでもあるけど。
マンガもチェックするが、105円コーナーには探求書なし。残念でした。

痛い足を引きずり、今日のメインイベント(の予定)へ向かいます。
ブックオフ心斎橋店から東北の方向へぐねぐねっと向かい、堺筋本町駅へ。
上に高速道路が走っている直下部分がビルになっていて、それが『古本屋ツアー・イン・ジャパン』さんのエントリによると、『船場センタービル』。1号館から10号館まであるとのこと。
時刻はすでに20:00近く、ビルがあることはあるが、どれもほとんど真っ暗。よく見ると7号館とかいてある。目的の『天牛堺書店船場店』は3号館にあるとのこと。右のビルが6号館と書いてあるので、右へ右へと進みます。

ついに3号館に到着。……ガーン!真っ暗だ……。しかし、入り口の電気はついているぞ。中をのぞくと
通路の両脇のお店のシャッターはすべて閉まっているけれど……とビルの中に入っていく人が! 入れんのか!
中に恐る恐る入ってみると、突き当たりに本屋さんらしき店舗を発見! 働いている人たちもいる!
しかしこれは……閉店作業中?
どきどきしながらもお店へ向かって歩き出します。
もし閉店してるんなら、そのまま通り過ぎればいいやと高をくくっていたのですが、本来なら外への扉となっている突き当たりにシャッターが下りています!
横へそれる道もないので、この通路を歩いているのは本屋さんに用事がある人間だけなのです……もう逃れられない。
三人ほどの男性店員が品だし(片付け?)作業中。均一ワゴンもあることはあるけど……これは閉店したあとの配置だろうか?
ワゴンを見始めた記述師をみても、店員さんたちは無言で作業。
うぉー初訪問の書店なので、この挨拶なしがデフォルトなのか、それとも「閉店してんだろうが!なに入ってきとんじゃ、ボケ!」と思われてんのか、わからない!
ま、一言聞けばすむことなんだけど、残念ながら記述師、今日一日営業で死ぬほどトークしてきてるのです! もう一言たりとも誰とも会話したくない気分なのです!

それに記述師、腐っても版元営業。生まれてこのかた、書店で質問したことなんてありません! どんな疑問も書店の店頭なら自分で解決。それが掟。

というわけで無言で選書しながら、どこかに営業時間が明記していないか、目を皿のようにしてチェックします(聞けばいいのに)。

ないぞ、どこにもない。どこにも営業時間なんて書いてありません。
目の前の均一ワゴンは200円均一と書いてあります。『古ツア』さんのエントリによると、均一ワゴンの値付けは日によって変更されるとのこと。
均一ワゴンのカレンダーを見てみると、今日は……え!? 150円均一の日だ! やはりもう閉店してしまって、今はもう明日(?)なのでしょうか?
明日のカレンダーを見ると、均一ワゴンは……あれ?250円均一?
ない、ないぞ!? 200円均一なんてどこにもありません!
なんだここは……パラレルワールドにはいっちゃったのか!?
急に不安に(ずっとだけど)になってきました……この人たちは本当に店員さんなのか(無言だし)。まさか稀覯本専門の窃盗団?(棚整理しているようにも見えるけど)
それともまさか! 振り返ったら人間じゃないとか……(クトゥルゥ~)。

とにかく急いで欲しい本を探します。
うぅ、こんなときに限ってめぼしいものがないや……。
なんとか
『あやつられ文楽鑑賞』 三浦しをん 双葉文庫
『御隠居忍法』 高橋義夫 中公文庫

の二冊をゲット。
う~、『御隠居忍法』なんてシリーズの一巻目を買っちゃったら、集めなきゃいけなくなるじゃないか~バカバカ。

二冊を差し出してお会計をしてもらいます。
店員さん( クトゥルーの眷族かも……)は「二冊とも200円になりますね」といったが、レジが閉まっているのか、向かい側のレジまでおつりを取りに行ってしまいました。や、やはり閉店後だったんか?
ここで営業時間を知る最後のチャンス! そう、レシートです(聞けよ)。しかし残念ながらシンプルなレシートで、店舗情報などはありませんでした……。

結局トボトボと外に出て、ふと思いついて天牛堺書店のホームページをチェック。
営業時間、営業時間……えーと

AM9:30~PM 6:30

……ギャー! 閉店から二時間は経っとる!
ごめんなさい~!
ふと後ろを振り返ると……そこには天牛堺書店の看板が。そこには営業時間が10時~22時と書かれているのでした……何なんだ、一体!

よくわからないまま、トボトボとホテルへ。
実は記述師、出張のときにはいつもこの近くの東横インに泊まってるのでした。
こんな近くに古本屋があったなんて不覚!
でも閉店が18:30だとしたら、仕事が終わってから寄るのには、ちょいと厳しいのでした。