ツ、イ、ラ、ク (角川文庫)
著者:姫野 カオルコ
販売元:角川書店
発売日:2007-02
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2008/11/14読了。
こ、これはすごい……絶句の恋愛小説です!
記述師の姫野作品履歴は『変奏曲 (角川文庫)』くらいで止まっていまして、最近は若干エッセイを読んだくらいだったんですが、『サイケ (集英社文庫)』を読んで、やはり追っかけないといけないと思っていたのでした。
これはすごいなあ。『桃―もうひとつのツ、イ、ラ、ク (角川文庫)』や<処女三部作(『ドールハウス (角川文庫)』『喪失記 (角川文庫)』『不倫(レンタル) (角川文庫)
』)>も読まねばなるまい、と心に誓ったのでした。
本書では『サイケ』とかでも出ていた批評精神がモロ出し。金井美恵子作品のよう。突如として新撰組に例えてみたりするオジサン精神もあるよなあ。森奈津子氏や西澤保彦氏の系譜(逆か?)に連なる、自分の性的嗜好(ねじれたと言って悪ければ、性が入り乱れたっていうか)をうまく反映させた作品が多いなあと感じます。
いや、これは五つ星でしょう。