読了本ストッカー:「死人ってのはセンチメンタルなんだぜ」……『ゴースト・トラップ』

ゴースト・トラップ


2006/8/28読了。


「ソーニャ・ブルーシリーズ」第2弾。本書からの登場人物、私立探偵ウィリアム・パーマーが魅力的です。


「パングロスが君の祖父だというのは本当なのかい?」
「まあ、そう言っていいかもね。でももしあなたが言ってるのが、血のつながりのある祖父かってことなら、答えはノーよ、違うわ」
「そうだと思ったよ。パングロスはきみみたいに大きな孫のいるような年齢じゃないからね」
「パングロスは少なく見積もっても千五百歳よ、パーマーさん」
「それじゃ、おれは年齢あてがド下手ってことだな」


 これですよ、これ! 前作が悲惨だったので、こういう前向き(?)な会話を待ってました。前作に出てきたソーニャの元相棒、チャズが「墓に花をくれたから」という理由でパーマーに忠告してくれるところがツボでした。「死人ってのはセンチメンタルなんだぜ」は、本書中ベスト台詞でしょう。