読了本ストッカー:『卍の魔力、巴の呪力 家紋おもしろ語り』泡坂妻夫/新潮選書


2014/10/27読了。

代表的な紋のバリエーションから、実際の作図法まで。
うちの家紋は「丸に横木瓜」だと思うのですが、

世界でも類例を見ないこの木瓜の原形は、「窠」 (「窠」は穴かんむりに果)であるというのが通説になっています。「窠」とは、中国で鳥の巣のことで、木の枝に作る鳥の巣に対して、地上の穴の中に作る巣のことをいいます。 三日月を円形に配した中に、鳥や卵を描いた形に作図されていました。
烏の巣の中に卵が生み落とされ、雛にかえって成長した鳥は飛び立っていきます。鳥の巣は生物の誕生、成長にかかわっているので、吉祥的な意味から模様に作られたと思われます。
唐代には官服の模様として用いられていました。これが、仏教美術とともに渡来し、我が国でも真似るようになりました。正倉院宝物の中にも、「窠」の模様を織り出した錦織物を見ることができます。
奈良時代に親しまれるようになった「窠」は、平安時代には広く好まれて、衣服や調度品に用いられました。また寺院や役所などでは帽額(もこう)に描かれる習慣ができました。
帽額というのは御簾や御帳の上部に張る絹布の水引幕で、額隠ともいいました。この帽額に使われる模様なので、この音から転じ、木瓜の字が当てられて、日本の木瓜紋が生まれました。


そうだったんか! てっきり胡瓜だと思ってたよ……。