読了本ストッカー:再読『秘太刀馬の骨』藤沢周平/文春文庫


2014/8/19読了。

録画していた『秘太刀馬の骨』を見終わったので、ひさびさに再読してみました。

前回のエントリはこちら

ドラマ版は、主人公浅沼半十郎と妻杉江の関係が温厚に描かれており、結構ギスギスしている原作と違いますね。死なない人物もいるし、銀次郎と多喜のラブストーリーもフィーチャーされてるので、幾分お茶の間向けに改変されています。舞台芝居っぽく作られたセットとか結構挑戦的なつくりです。

しかしながら小説では、半十郎の夫婦関係がギスギスに描かれていることで、ラストの杉江の殺陣が際立ちます!
これ、ぜひドラマでもやってほしかったな~。
さらにドラマでは「馬の骨」の遣い手も完全に顔バレしてますが、これは出さないで欲しかった……出久根達郎氏の遣い手説とかにも目配せしてほしかった……。ま、どちらもおもしろかったんですけど。

本ブログ『記述師文庫堂』のアクセス解析をすると、「隠しとどめ」というキーワードでたどり着かれる方がたくさんいらっしゃいます。
前回の『秘太刀馬の骨』のエントリに、隠しとどめってなんだ~? と書いたのが原因です。結局なんだかわからなかったのですが、

『活字遊戯 ~BL/黄昏シリーズ~』というブログの
「早瀬の執務室185 幕末編イラスト「沖田稽古中」&武士の情けと隠しとどめ」というエントリが、「隠しとどめ」について触れてありますので、ご紹介します。
「隠しとどめ」はもしかしたら藤沢周平氏の造語かなとも思います。完全な造語とは思いませんが、池波正太郎氏が「盗み」と書いて「おつとめ」と読ませる感じかと。違うかな?
http://ameblo.jp/misaki-books/entry-10816041872.html