読了本ストッカー『片岡義男コレクション#01花模様が怖い#謎と銃弾の短篇』


2013/11/27読了。

片岡義男作品は初めてです。

◆「心をこめてカボチャ畑にすわる」
◆「夜行ならブルースが聴こえる」
◆「白い町」
◆「夕陽に赤い帆」
◆「約束」
◆「彼女のリアリズム」
◆「狙撃者がいる」
◆「花模様にひそむ」
の八編収録。

「謎と銃弾の物語」ということでしたが、想像したほどミステリではありませんでした。
この中だと、自分が体験したことでないと小説にできない女性作家が、夫の浮気を前にして、作家としての本領を発揮する「彼女のリアリズム」、無差別銃殺を繰り返す女性を描く「狙撃者がいる」、そして女性暗殺者が事件に巻き込まれる「花模様にひそむ」が特におもしろかったです。

三編とも、主人公である女性が何事にも動揺せず、回りを把握し、自らも把握し、淡々と作業をすすめるところがハードボイルド!
こうして読むと、森博嗣氏ってハードボイルドなんだなぁ~と思うのでした……。