読了本ストッカー:瀬名秀明版『エイダ』……『デカルトの密室』

デカルトの密室 (新潮文庫)
瀬名 秀明
新潮社
2008-05-28

2013/8/28読了。

認知発達ロボティクスの科学者であり、ミステリ作家でもある尾形祐輔と、彼の造ったロボット・ケンイチ、友人らが巻き込まれる、人間とロボットと物語に関する事件が語られます。

最初は天才科学者フランシーヌ・オハラの設定や言動が、なんだか出来損ないの真賀田四季みたいだな……と思い、入り込めなかったのですか、ラストまで読んでみると、印象が変わりました。

本書は、人間とは?、ロボットとは?、意識とは?などの科学側の視点を「物語」で乗り越える、という意味では、瀬名秀明版『エイダ』か?
いわゆる「フレーム問題」からスタートしますが、ロボットの「視点」の問題である「フレーム問題」と、物語の「視点」の問題である人称も繰り返しでてくるところがまた、さすが瀬名秀明