読了本ストッカー:<館三部作>ペダンティックにスタート!……『崖の館』



2012/11/30読了。

なんでこのシリーズを知ったのか……。多分、桜庭一樹氏のエッセイだったと思うのですが。探してたところ、突然創元推理文庫から復刊されたのでビックリ!

と思ったら、出張先で、仕事後偶然入ったブックオフで、講談社文庫版を揃いで見つけたのでした。というわけで、今回は、講談社文庫版です。

北海道の世間とは隔絶した崖に立つ一軒の館。
そこには富豪の未亡人である「おばさん」が住み、休みになると甥姪たち(研、真一、哲文、棹子、由莉、涼子の六人)が集い、過ごします。
喧嘩をしながらも楽しく過ごす七人でしたが、実は数年前に、姪のひとりで誰からも愛された千波が崖から転落死しており、その事故を巡っていろいろな想いが入り乱れているのでした。
幻想推理小説というのでしょうか?なんといっても、ペダンティック
ものすごく心情的な書き込みが多いので、眼くらましになってますが、意外と推理小説的な手続きは踏んでいます。
それにしても、ペダンティック!(笑)
登場人物がみな若いのに、滔々と芸術論をぶち上げるので……。

印象としては麻耶雄嵩氏と同方向というか(記述師的には、ですよ)ちょっと苦手な……ふだんなら一作目でダウンしてしまうところですが、何かに「佐々木丸美のすべての作品は、同じ世界観のもとかかれている」と書いてあったんで、チャレンジしてみようかなぁと思う、今日この頃です。