読了本ストッカー:〈嘘部〉シリーズ完結!……『闇の中の哄笑』
2012/10/25読了。
嘘部シリーズの第三作。
一作目は嘘部側から、二作目は騙される側から語られましたが、本書はそれが入り混じった視点。
……ですがなんだかちゃちい印象。
その中でのテーマは「みんなが嘘をついてきた」ということでしょうか。つまり嘘部一族だけではないと。
一作目『闇の中の系図』のラスト。
嘘部に属したことを隠して妻を欺いている浅辺宏一を、さらに妻の容子が不倫をして欺いている、嘘部も嘘をつかれているという皮肉なラストが印象的でしたが、それをもっと掘り下げる方向が良かったんじゃないかなあと思いました。
それともまだ続編の予定があったのかな?
二作目の『闇の中の黄金』がスケール、語り口ともに最高傑作だったと思うのでした。