読了本ストッカー:芥川伝奇、降臨!……『ダビデの星の暗号』




2012/6/14読了。

芥川龍之介を探偵役とするミステリの一作目です。

軍学校に嘱託講師として奉職しつつ、文壇にデビューした芥川龍之介
友人の原田宗助から、先祖の「伊達騒動」の悪役たる原田甲斐の汚名を注ぐ、巻物の暗号解読を依頼されます。
これ、本来なら『樅の木は残った』に続いて読むつもりだったんですよねぇ……すっかり忘れてました(笑)。

さて、本書のメインとなる暗号につきましては……記述師、自力で解きました! こんなこと初めて!  いや、作中に登場する江戸川乱歩にとても助けられましたが。
つまり、謎としてはその程度(記述師に解けるほど)。密室トリックも一瞬で解説されますし、正直、伝奇としてもイマイチ……。ですが面白い。
龍之介と文さんの恥ずかしくなるようなお付き合いとか、菊池寛との暑苦しい(?)友情とか……。

それにしても、絶対「ダビデ」→「ダテケ」→「伊達家」だと思ったのになあ! ま、「家」はないか、「家」は(笑)。