読了本ストッカー『樅ノ木は残った㊤』



2011/5/19読了。

<断章>という会話だけで構成される章(誰かはすぐわかりますけど……)があったりして、ミステリ的。
それにしても原田甲斐が強烈に魅力的!

「私がですって、……貴方はこの七十郎を、そんなふうにみているんですか」
「私はどんなふうにもみない」と甲斐は穏やかに云った、「私は憶測や疑惑や勝手な想像で、人をみたり商量したりすることはしない、誰に限らず、なにごとによらず、私は現にあるとおりをみ、現にある事実によってその是非を判断する」

妻を離縁し、盟友と袂を別ち
だがおれは好まない。
国のために、藩のため主人のため、また愛する者のために、自からすすんで死ぬ、ということは、侍の道徳としてだけつくられたものではなく、人間感情のもっとも純粋な燃焼の一つとして存在して来たし、今後も存在することだろう。――だがおれは好まない。甲斐はそっと頭を振った。
たとえそれに意味があったとしても、できることなら「死」は避けるほうがいい。そういう死には犠牲の壮烈と美しさがあるかもしれないが、それでもなお、生きぬいてゆくことには、はるかに及ばないだろう。

かっこいいよね~。

読書中のメモ↓

◆老中
酒井雅楽頭忠清(厩橋侯)
阿部豊後守
稲葉美濃守

◆将軍家側衆
久世大和守広之

板倉内膳正重矩
立花飛騨守忠茂

仙台藩
伊達陸奥守綱宗
三沢はつ女
亀千代
抱守・比野仲右衛門(兵部?)
守・鳥羽

下屋敷家老・大町備前定頼(兵部)
下屋敷家人→目付役・今村善太夫(兵部)
伊達安芸宗重(涌谷さま)子・兵庫宗元
家人・千葉三郎兵衛

伊達兵部少輔宗勝(一ノ関さま)
家老・新妻隼人
用人・唯野内膳
家人・大槻斎宮(仙台から)
長子・東市正宗興
★一家
伊達式部宗倫(寺池さま・綱宗の兄・涌谷と領地争い?)
片倉小十郎景長(白石どの)
田村右京亮宗良(綱宗の兄・相後見・岩沼さま)

★家老
古内主膳
大条兵庫
茂庭周防宗元(松山どの)父・茂庭佐月
奥山大学(兵部)弟・遠山勘解由(評定役)

★家老へ
柴田外記朝意(米谷どの)
富沢内蔵允

★評定役
古内志摩義如(主膳重安の子)

原田甲斐宗輔(船岡どの)
母・波多女
妻・律(周防の妹・離縁)
妻・伊久(津田玄蕃の妹)
長子・采女元服し帯刀)宗誠
★着座
伊東新左衛門(伊東七十郎の義兄)

★仙台
仙台留守家老・片倉隼人世話・矢崎忠三郎(矢崎舎人の弟)
世話・松原十内(松原十右衛門の子)

山番・与五兵衛

★江戸
家扶・堀内惣左衛門(わかっている)

家人・中黒達弥(律?)家人・岡本次郎兵衛(律と同行)
家人・松原十右衛門(律と同行)

家人・村山喜兵衛
家人・矢崎舎人

家人・塩沢丹三郎(宇乃たちを預かる)
家人・成瀬久馬(裏切り)
蜂谷六左衛門(物頭)

食客・伊東七十郎
里見十左衛門(目付役)
湯島の家・くみ/兄・雁屋信助
小間使・おうら(久馬と共謀)
銀座・鳩古堂(唐物商)仁兵衛
政右衛門(駕籠屋


★殺された四人
坂本八郎左衛門(目付役)
渡辺九郎左衛門(槍術指南)側女・みや
畑与右衛門(納戸役)子供・宇乃、虎之助
宮本又市弟・新八

★暗殺者
渡辺金兵衛(小人頭)
渡辺七兵衛(小人頭)
万右衛門(小者)

柿崎六郎兵衛(みやの兄)
野中又五郎
島田市
石川兵庫介
砂山忠之進
藤沢内蔵助
尾田内記

加賀藩
留守居役・奥村藤兵衛(雁屋信助つながり)