読了本ストッカー『妖説太閤記㊦』


2011/2/9読了。

「殿下」
と、行長は生唾をのみこんで言った。
「唐入りのこと、お止めに相成りまするか?」
(中略)
「止めぬ」
と秀吉ははじめて返事した。
「弥九郎、わしは止めぬぞ。止めてたまるかは」
そして彼は、頭髪の山に眼をそそぎつつ、
「もとどりごときを切ってすむことか。きゃつらなんのために生きておるのじゃ。みな死ね、冥府に百万の軍勢を送り、鶴松を守護させてやろう」

まさに「妖説」。秀吉がどんどん魔人となっていくさまは圧巻です。
これ伝奇だと思ってたんですが、記述師的には歴史小説の範囲かなぁ。