読了本ストッカー『火星年代記』

火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)火星年代記 (ハヤカワ文庫 NV 114)
著者:レイ・ブラッドベリ
早川書房(1976-03-14)







2009/9/10読了。

ついに(?)来ました。様々なオールタイムベストSF企画で上位にくる古典。発表は1950年!まさに、月着陸でさえ絵空事(とまではいわないにしても)だった時代だもんな……。ブラッドベリすごいイマジネーションです。
ちなみに各短編タイトルの年月表記は漢数字ですが横書きだと見にくいので算用数字にしました。

◆「1999年1月ロケットの夏
……これは散文。1ページくらいの詩みたいなものです。

◆「1999年2月イラ」
……火星人夫婦と人類の火星到着第1探検隊の運命を描きます。探検隊はひとりも出てこないけど……。

◆「1999年8月夏の夜」
……散文。地球人類到着前夜の火星人たちの様子が描かれます。

◆「1999年8月地球の人々」
……第二探検隊の人々を描きます。せっかく火星についたのに,
たらい回しにされ、精神病院に収監されてしまう様が笑えます。ブラッドベリってユーモアが溢れてますよね(笑)。
火星人はテレパシーに優れているため、精神に異常をきたした場合、その幻覚が外部で共有されます。したがって火星人たちは、地球人や乗ってきたロケットは、隊長の精神病的イメージが外部に投影されたものだと考えたわけです……すごいな、ブラッドベリ

◆「2000年3月納税者」
……これも散文。

◆「2000年4月第三探検隊」
……全然火星に定着できない人類。いよいよ第三探検隊到着です。そして全滅!いつになったら火星にたどり着くのか(涙)。ラストはホラータッチ。『ゼロ・アワー』みたいですね。

◆「2001年6月月は今でも明るいが」
……「第三探検隊」で言及されていたウィルダー隊長率いる第四探検隊がいよいよ到着。しかし、すでに火星人は●●●によって●●していた!という衝撃の出足。廃墟の火星で、傍若無人に振る舞う探検隊の同僚に怒りを覚えるスペンダー。ブラッドベリモラリストぶりが垣間見える短編です。
一番驚いたのは、火星の運河には水があるよ、タップリ!そういう時代だったんだなあ……。

◆「2001年8月移住者たち」
……散文。

◆「2001年12月緑の朝」
……これまでで唯一のハッピーエンド(たぶん)。火星のテラフォーミング(木を植えるだけですけど)を試みる男の話。

◆「2002年2月いなご」
……散文。

◆「2002年8月夜の邂逅」
◆「2002年10月岸」
◆「2003年2月とかくするうちに」
◆「2003年4月音楽家たち」
◆「2003年6月空のあなたの道へ」
◆「2004-05名前をつける」
◆「2005年4月第二のアッシャー邸」
◆「2005年8月年老いた人たち」
◆「2005年9月火星の人」
◆「2005年11月鞄店」
◆「2005年11月オフ・シーズン」
◆「2005年11月地球を見守る人たち」
◆「2005年12月沈黙の町」
◆「2026年4月長の年月」
……「月は今でも明るいが」に出てきた第四探検隊の隊員ハザウェイ。

◆「2026年8月優しく雨ぞ降りしきる」
◆「2026年10月百万年ピクニック」

と、いうわけで、あまりにも短篇が多すぎて、途中からメモるのがめんどくさくなったらしいです(もう2年も前だもんなぁ)
タイトル表記だけで失礼します。