読了本ストッカー『対話篇』

対話篇 (新潮文庫)対話篇 (新潮文庫)
著者:金城 一紀
新潮社(2008-06-30)







2009/8/15読了。

タイトルからなんとなく金城氏のエッセイかと思ってました(笑)。金
城氏の作品で読了は『GO』だけ(それも立ち読み。でも何回も読んでます)。それ以外の作品はブックオフじゃなかなか見かけないんだよなあ。あまりにも立ち読みしすぎて、『GO』ももう入手を躊躇するしなあ。
若干カテゴリに迷うところですが、現代小説でもいいですよね。ただ「謎」がストーリーを引っ張っているような気がしますので、「ミステリ」にカテゴリ分けしました。

◆「恋愛小説」
……キャー!キャー!(o≧∇≦)o 思わず初の絵文字を使ってしまったくらいの直球恋愛小説です。もう恥ずかしいくらいの気障なせりふが満載! でも、金城氏だから許せるのかも知れないですね。本篇では、「死神」とあだ名される男性が、本当に死を招く力を持っているのか、という謎があります。

 ◆「永遠の円環」
……でた!大学生なのに「殺し屋」。この設定も金城氏だからこそ、意外と説得力を持ちます。それにしても主人公が既に死にそうって……流行(?)の小説群に対するアッパーカットだろうか?

◆「花」
……ロードムービー的な短篇。三篇とも「死」の影が色濃く出ています。決して安易な「救い」は訪れないけれども、たとえ登場人物はそこで「尽きて」も、何かが続く。そう思わせるような作品集でした。