8/9読了本ストッカー『エリアンダー・Mの犯罪』

エリアンダー・Mの犯罪 (文春文庫)
著者:ジェリー ユルスマン
文藝春秋(1987-01)

2009/8/9読了。


『黒い時計の旅』『高い城の男』と同じ第二次世界大戦改変SFと聞いて楽しみにしていました。むちゃくちゃ面白いのに……タイトルが悪いな!原題は『ELLEANDER MORNING』。これがなぜ『エリアンダー・Mの犯罪』になるのか?『エリアンダー、あるいはMの犯罪』という意味(エリアンダーは、ハイランダーみたいな感じか?)かと思ってたよ!



1983年、<マグニトレイン>なるロサンゼルスからニューヨークまで1時間で結ぶ真空チューブ弾道列車が走っている世界……なんと(ここまでは有名だと思うのでネタを割ってしまうと)第二次世界大戦が起こらなかった世界らしい。しかし単なる偽史SFものかなと思いきや(本当はおもってないけど)……あとは読んでのお楽しみ!謎の犯罪を犯した高級娼婦館の女将エリアンダー・モーニングの章と、その孫娘レスリー・モーニングの章が対応するような書かれ、なるほどね~と思うことが多々あります。章頭の引用文(架空の世界の新聞とかからの引用……だから創作だね)とかにもコネタが満載です。