絶対音感 (新潮文庫)
著者:最相 葉月
販売元:新潮社
発売日:2006-04
おすすめ度:
2009/4/14読了。
今更の、大ベストセラーを読みました。
うちでも娘をヤマハに通わせていたので(もうやめちゃいましたけど)、親の気持ちはわかります。
しかし絶対音感そのものが、先天的なものか、後天的なものなのか、いまだに答えが出ていないというのは、衝撃的でした。しかも、他の国々よりも、日本は圧倒的に絶対音感の持ち主が多いらしいです。早期教育の影響でしょうか。しかもその早期教育は(実施者によってその信念は異なりますが)、戦前から行われていたということ、また、戦中は魚雷の音を聞いたり、敵船のエンジン音を聞き分けたりするための教育にも使われていたというのもまた衝撃。
しかし、その功罪は別として、絶対音感が存在しているのもまた事実。音楽を志すものにとっては、ないよりもあったほうがいいし、ありすぎても(正確すぎても)困るし、また困らない人もいるし、というような堂々巡りの予感がしますね。