読了本ストッカー:純文学とSFとファンタジーの狭間で……『天使』

天使 (文春文庫)
天使 (文春文庫)


佐藤亜紀
文春文庫
2008/10/17再読了。


  実は、続編の『雲雀』を読み始めたのですが、どうやら『天使』の内容を思い出したほうが楽しく読めると思い、再読しました。何度読んでも読み応えのある作品です。『バルタザールの遍歴 (文春文庫)』は記述師のオールジャンルオールタイムベスト級の作品ですが、それに勝るとも劣らない、読み返す前から五つ星確定の作品です。


  この面白さは読まなければわからないので、今回は自らの『雲雀』に向けての忘備録も兼ねて、登場人物を列記するのみ。


  顧問官アルトゥール・フォン・スタイニッツ男爵、ジェルジュの同僚にして師<最強の勝負師>コンラート・ベルクマン、スタイニッツ男爵の仕える食えない老人ヨーゼフ・フェルディナント大公、ジェルジュ初恋(?)の人ギゼラ・フォン・ライバッハ、フェルディナント大公を護る異能者マレク、ジェルジュと競らされる異能者ディートリヒシュタイン伯爵、無政府主義者アルカージナ・K、ベルリンからの刺客アレッサンドロ・メザーリ、イェレーナ・ツェドニク、サラエボサラエヴォ)事件の首謀者・セルビアのサヴァチル大佐、その部下のマルコ・カラヴィチ少佐、その部下だがボスニアをともに旅した戦友ヨヴァン、剣の名手ルドルフ・ケーラー大尉、レオノーレ・ラウテンブルク元帥夫人、オーストリア外務省の感覚者ダーフィット・ラーケンバッハ、そしてカール= ゲオルク・フォン・ラウテンブルク伯爵。


  <感覚>の持ち主ばっかり(笑)。仲間はなかなかいないとか書かれていますが・・・結構いるよなあ。というよりそういう人が集まっているってことか、諜報の世界には。


  カテゴリを何にするか迷うところですが・・・SFでもあるような、歴史小説でもあるような、伝奇小説でもあるような、ファンタジーでもあるような・・・。でも迷ったときには伝奇カテゴリ! ま、ここにお気に入りの作品は集めとけば間違いないだろ。