読了本ストッカー:岬美由紀絶体絶命!(何度目?)……『千里眼#マジシャンの少女』

千里眼/マジシャンの少女

松岡圭祐
小学館文庫

2006/5/18読了。




千里眼シリーズ」「マジシャンシリーズ」「催眠シリーズ」の全てが融合してます。もう何作目なのか、数えるのも面倒くさくなってきました。
主人公・岬美由紀は相変わらずド派手!スキーもスノボもはプロ級、潜水艦は動かすランチャーはぶっ放すとむちゃくちゃ。副都心カジノ計画を軸に、いつもながら時事問題を散りばめたてリーダビリティあふれる作品です。
このシリーズの面白いところは、陰謀史観どころか実際に陰謀によって動いている作品世界の中で、「陰謀なんてない」と岬美由紀考え、実際に行動に移しているところ。天使の実在する世界で「神を信じないこと」を選択するようなもので(そんなSFがありましたね)とても難しいことですが。
あとどんなに荒唐無稽(?)になっても「マインドコントロールで人を殺させたりは出来ない」という、著者の『催眠』からの哲学を貫き通している点は素晴らしいと思います。